本物のナポリピッツァの最低条件

Fun doctorナポリでは、古くから伝わるピッツァ職人の伝統技術が世代交代を経て変っていくことを防ぐため「真のナポリピッツァ協会」が設立されており、市をあげてピッツァの伝統的な製法が守られています。ここで同協会が定める“本物のナポリピッツァ”と呼ばれるための最低限の条件をご紹介しましょう。

その1)生地に使用する材料は、小麦粉、水、酵母、塩の4つのみ

生地の材料は小麦粉をベースに、酵母、水、塩の4つだけ。オイルは、ピッツァを焼くときにいい焼き具合を得るために「上にふりかける」ことは許されていますが、生地の中に混ぜ込むのは断じて厳禁。生地に混ぜ込んだら、ナポリピッツァとは呼ばれません。生地は手または、ミキサーで練ることも認められています。

 

その2)生地は手だけを使って延ばす

生地を延ばす際には大理石の調理台の上に発酵した生地をのせ、生地がくっつかないよう小麦粉で打ち粉をしながら「手で」延ばします。生地を焼いたとき、へり(外周)が盛りあがり、「額縁(Cornicione)」状にならねばなりません。この額縁がストッパーの役割を果たし、具が生地から外へ流れ出てしまうのを防ぎます

 

 

その3)窯の床面にて直焼きする

窯の内部温度は摂氏500度以上にもなります。焼く数時間前に火入れし、窯を調理に必要な温度にしておきます。熟練の職人は400~450度の床面ベストポジションを見極めてパーラ(ピッツァを移動させるのに使う柄の長いヘラ)にのせたピッツァを入れます。焼き上がりまで1分少々。スピード加熱で粉っぽくなく、表面がカリッとして、内側がふんわりとした状態を作り出します。

 

 

その4)窯の燃料は薪もしくは木くずとする

窯は「木材のみを燃料とする」と定められています。薪は、煙やにおいでピッツァそのものの香りを損ねないような木材(樫やオリーブの木)や木くずを使用します。ガス、電気、石油などの熱源は、本物のナポリピッツァには御法度、一切認められていません。

 

 

その5)仕上りはふっくらと、「額縁」がある

周囲がふくれていて「いい顔」をしているのもナポリピッツァの特徴。前述のような「額縁」、通称コルニチョーネ(Cornicione)がでこぼこしてところどころに焦げ目がついていると、いかにも美味しそうです。焼きたてパンのようないい風味がすることも大切です。真ん中の部分は、柔らかくなくてはいけません。テイクアウトで立ち食いすることも多いナポリピッツァは、簡単に2つ折りや4つ折りにできなくてはならないからです。

 

 

その5)上にのせる材料にもこだわる

オイル:生地の中央におかれたさまざまな具の上からオイルをふります。調理に用いられるオイルは、酸化しにくく高温でも安定したものを選ぶことが大切。最も適しているのはオリーブオイル、それもエクストラ・バージン・オリーブオイルです。

トマト:生のトマトに比べて水分調整がしやすい缶詰のトマトを使用するのがナポリ流。使用されるトマトは「サンマルツァーノ種」でなくてはなりません

チーズ:ピッツァに使用するチーズの種類は、モッツァレラ以外にパルミジャーノ、グラーナ・パダーノ、もしくはペコリーノの粉末をふりかけることが認められています

バジリコ:「すべてのピッツァにバジリコの葉をのせるのがよい」と協会の規約にあり、ピッツァの種類に関係なく使ってよいことになっています。バジリコはナポリで昔から愛用されてきたハーブです